停車場(えき)

2004.05.15
桑折駅
中学生になった年に私は会津田島から二本松市に引っ越した。その時、同じ町内から桑折に転校した同級生がいた。その友人と文通が始まり彼からの手紙で、伊達郡役所や半田山とか醸芳中学校という言葉だけが鮮明に記憶の中にあった。その友人とはそれから会っていないが、今回初めて醸芳中学校を見て、桑折駅にたどりついた。醸芳中学校が桑折町にあっても桑折中学校でなかったのは、醸芳中学校のホームページを見て長年の謎が解けた。昔はこのような手段がなかったのでじかに役場などに「問い合わせ」であったが、中学生と言う年齢と全家庭に電話もなかった頃だから「訊くに訊けないささやかな自分だけの未解決なトリビア」はそのまま封印されている場合が多い。

桑折駅は福島駅から東北本線下りで14分。プラットホームをつなぐ陸橋から駅の写真を撮っている時に、上り線と下り線が同時に入ってきたが上り線は停車せず通りすぎた。今度は下り線の隣りを猛スピードで駆け抜ける列車があった。なんと、東北新幹線だ。国見や桑折は福島盆地の縁にあり高度が高いので線路勾配の都合で高架でなく普通の高さで新幹線が走っている。駅構内には、市民ギャラリーやピーチプラザと言うコーナーがあり小さな美術館である。駅本来の市民が集まりやすい雰囲気を演出し、案内や掲示物も綺麗にまとまっており、昭和12年に建て替えられてそのままであるが、古臭さはなかった。

桑折町は昭和40年には1万5千人の人口であったが現在1万3千人台まで減少している。第一次産業の就労人口減がそのまま数字に表れている。今、伊達の7町で合併の話が進んでいる。7町とは福島市をとり囲む、桑折・伊達・保原・霊山・月舘・国見・梁川町である。
駅から4号線に出たら「献上もも」の大きな看板が目立った。阿武隈川沿いはのどかな田園風景で桃畑が広がり、正に春から夏にかけては甘い桃源郷ロードである。


st18.jpg
2004.5.15撮影