社長のひとりごと

2009.11.30

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先日一通の開店案内が届いた。工芸美術館を12月に開店する祝宴の案内である。発信してきたのは、親友の田崎建一氏である。案内文章には「白州正子と柳宗悦からそれぞれ一字を拝借して白柳堂と名付けた」とあり続けて「此の地に、少しでも工芸美術のマーケットが創出されれば」との思いでの事と書いてあった。
彼とは昭和52年頃からの知り合いで、同年代でそれぞれの家族構成なども熟知し自由に意見の言える友人である。その時に知り合ったのが我々の兄貴分である今泉健一さんで、同様のお付き合いをさせて頂いている。三人で杯を重ねる事も多く、また毎年のように、秘境の温泉宿を訪ねる旅を共にしてきた間柄である。

田崎氏は、時代を的確に捉え適切な指導をしてくれる。又、私の知らない事柄を教授してくれる。誠にありがたき存在である。今回の「白柳堂」のオープンは彼のテナントビルの1階に自分が賃料を払う形で開店するもので、このような不況下にテナントが決まらず、空室にしておく事に堪らずの感もあるのか?と言う私の憶測を乗り越えて、より積極的な考えのようである。それは店名の考察から違うのではなかろうか。

白州正子(しらすまさこ1910~1998)
最近、NHKテレビで「白州次郎」の生涯が放映され一躍時の人になりその名が知れ渡ったが、その奥様である。写真で見る限り大きな目に鼻筋が通り、笑顔が素敵で伯爵家生まれ育ちとその良さがわかる。結婚後、青山二郎や小林秀雄らとの交遊の中で骨董の美しさに開眼しその世界に引き込まれていった。そればかりか焼き物・木工・漆器・織物・ガラス・ジュエリーの現代工芸者を世に紹介した功績は多大である。

柳宗悦(やなぎ そうえつ または むねよしと呼ぶ 1889~1961)
民藝(民衆的工藝)運動の創始者で有名である。芸術家が作る作品ではなく、日々の生活の中で使われる道具や置物に美を見出し、沖縄・朝鮮・アイヌ・台湾などの工芸品を数多く紹介している。

この偉人二人と彼を比較して見るわけにいかないが、彼の趣味やその眼力は、絵画・漆器・織物(大島紬)・生活用品・置物・貴金属・仏像・カメラ・薬草にまで及ぶ。不動産鑑定士の血が騒ぐのか、彼はこれらの書籍を読み、現物を卓越した眼力をもって研究し、私に語るときは無機質な物に魂を呼び込む如きである。

最終目標はマーケットにあるようだが、この「白柳堂」で彼のコレクションから学ぶ事が多いと思う。そして視野を広げることで人生の広がりを実感できればと思う次第である。
「訊く方に資質がない場合、彼の言葉がウザク聞こえる場合がある」と知人が言っていたが、私も資質がないばかり彼を理解できない場合がある。しかし、還暦を迎え益々パワーアップしてくる親友の事業が繁栄することと健康を願うばかりだ。

2009.11.29

白柳堂:郡山市長者1丁目3番8号 イートンセンター111号室